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第2章 F☆MIX

 下里は、言われてすぐ、後ろを向いた。


 下里が後ろを向いてる間に、女性は毛布で体を包む。


 どうやら、ここの住人ではないようだ。


 女性は、なにかを探している。だが、そのなにかが、見付からないようだ。


「ねえ、私の服返してよ」


「えっ!?」


「服っ!! どこよ!?」


「いや、知らないっすよ……」


「まさか……女性の衣類フェチ?」


「違います!」と、下里は振り返る。


「こっち向くな!!」と、女性は一喝する。


「じゃあ、こっちに来て見て下さいよ」


 下里はドアを開けた。


 女性は毛布のまま、隣の部屋を覗く。


 すると「え!!」と、女性は驚き「な……なに!?」と、下里も驚く。


 部屋に、壁にもたれる男と、倒れている子供。さらにテーブルにアロハシャツと、白のパンツ姿で耳上まで刈り上げた男が俯せで寝ている。


「増えてる」と、下里は指差して驚く。


「なによこの部屋……そう言えば……ここどこよ?」


 女性はゆっくりと、部屋に入る。



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