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第5章 時間を戻してからの、話

 二人はお互いの顔を見合せ、クタッと力を抜いた。


「殺されるかと思ったぁ〜」と、ももっちは胸を撫でおろす。


「ルキア様って言ってましたね。誰なんでしょ?」


「誰でしょ? でも、ルキアって聞いたことある。瑠樹亜コンツェルンと関係あるのかしら?」


「瑠樹亜コンツェルン!?」と、真綾は声を上げた。


「総資産何十兆とか言う凄い所よ。今はIT企業や製作会社、医療まで力を入れてるって聞くわよ。でも、まさか……」


「私が働いてるお店がそこの系列なんです」


「えっ!! 真綾さん……なんのお仕事?」


「美容エステサロンです」


「凄い、あの会社、エステまで幅広くやってんだ……でも、まさかさすがに今回のこれとは関係ないでしょ……」と、ももっちは両手であのデカイ男を表現した。


「私もそう思うんですが……あの男が社員てことはないでしょう」



『コンコン』



 扉をノックする音に、二人はピクリと反応した。


「ど……どうぞ……」と、ももっちが声をかける。



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