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BOXルーム

第5章 時間を戻してからの、話

 扉はゆっくりと開き、胸辺りまであるウェーブヘアに、白いブラウスに黒いパンツ姿の20代の女性が現れた。


 少しふっくらとした清楚な感じに、二人はホッとしていた。


 女性は中に入ってくると、軽く頭を下げ、二人の前に立つ。


「はじめまして、ルキアと申します」


 ルキアと名乗る女性は、そう言うと、深々と頭を下げる。


 二人は正座して頭を下げた。


「あ、気楽になさってて下さい。あの、お二人にはお手伝いをしていただこうと思いまして、こちらにお呼びいたしました」


 ルキアはそう言って、紙を二人に渡した。


 渡された紙には、この部屋を出てからの内部の見取り図が描かれてある。


「え!?」と、真綾はある部分に目を向けた。


 そこには『エステティックサロンルキア』と、書いてある。


「真綾さん、でしたね。あなたはこのケンちゃんと二人で裏方をやってもらいたいの」と、ルキアが言うと、先程のデカイ男が入ってきた。


「あ、司馬賢(しばけん)と申します」


 見た目と名前のギャップはあるが、怖い男ではなさそうだ。



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