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BOXルーム

第5章 時間を戻してからの、話

 あまりに退屈なのか、扉を開けて外を覗いて見る。


 すると、ケンちゃんとタイ人が、台車に段ボールを乗せて運んでくる。


「ムエちゃん、広海くんを見なかったかい?」


「ヒロミ? あの頭光ったの? 見てないするね」


「あいつさぁ、背中に大きなデキモノが出来て熱もってたの。触れるだけで痛いって言ってたから……」


「なんか産まれるするんじゃナイ?」


「それは無いよう。あ、ジャガイモ切らしてたから、後で注文しといてね。今日はジャガイモ使うのは無しだな」



 なんの話なんだろう? 


 ももっちは聞き耳を立てる。


 ももっちのいる扉の前を通ると、ケンちゃんが声をかける。


「なにかご注文はございませんか?」


 ももっちは戸惑いながら「相撲で勝負!!」の一言。










 勝ってしまった……まさか、完全な見かけ倒しだったとは……。


 ひょっとしたらあのムエタイっぽいのも、見かけ倒し?


 だが、挑戦はやめておこう。



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