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第5章 時間を戻してからの、話

「なんか、忙しいねぇ……シェルター2は音沙汰ないけど……」


 ケンちゃんがそう言いながら、モニターを眺める。


「1と3は早くもメニュー表、見つけた、しましたようね。みんなお腹すいてる?」


 ムエちゃんは料理担当ではないが、必死に土鍋に切った野菜を放り込んで何かを作っている。


「私、カレーの料理、作る、します」


「頼むから、注文受けたもんだけ作ってくれない? て、言うか、場を荒らすなよ!!」


 急な注文に厨房は戦場と化していた。


 さらに突拍子もないことをしでかすムエちゃんに、ケンちゃんはやや苛立ちを隠せない。


 真綾は何をしていいのか分からず、黙ってその様子を見て待っているだけだった。それに、部屋で一人にされている、ももっちのことが心配だった。


 数分後、ケンちゃんの手際よさでなんとか、注文の料理が完成。


「シェルター1の、L階段からお願いね」と、台に次々と並ぶ。


 真綾はおかもちにひとつずつ入れるが、ドリンクとピザが入らない。


「僕、一緒に持つ、します」と、ムエちゃんがドリンクとピザを受け持つことになった。




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