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BOXルーム

第5章 時間を戻してからの、話

 部屋はシェルター3と変わらない造りで、床にはテーブルひとつと、なにやら毛布にくるまれた物体が置かれている。


「ねぇ、アレはなんです?」と、真綾はその毛布の物体が気になったようだ。


 ムエちゃんは笑いながらこう答えた。


「毛布の塊。たぶん、ここのアンティーク」


 ムエちゃんもよくわかっていないようだ。


 二人は、テーブルにピザや唐揚げ等を並べる。


 真綾は、何気に部屋にあるドアを開けてみる。中に、四人の男女が大の字になって寝そべっていた。


 真綾は、なにか伝えないといけないと思い「あの……ご注文の品、こちらにご用意しておきましたので……」と、言い残すと、すぐ扉を閉めた。


「ちょっとダメよ!! 声かけるダメ!!」


 ムエちゃんが、血相を変えて真綾の腕を引っ張る。


「早く出て!! 早く!!」


 何がいけなかったのかまったく分からず、ただ言われるまま、おかもちをもって急いで下に降りる。


「あなたダメなのよ!! 我々の存在出しちゃ、ここイケナイなのよっ!!」


 ムエちゃんは部屋にいる人達に、顔を見せるなと言いたいようだ。


 真綾は訳が分からず、ただ口を尖らせながら頭を下げる。



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