秘密の先生tion!
第2章 先生を食べちゃいます。
いくら暑いとはいえ、もう秋。
辺りは薄暗くなっていた。
「さて、帰りましょうか」
先生が観察を終了したところで、
あたしはさっき落とした新聞紙の束を焼却炉にほうり込んだ。
「僕も手伝います」
先生の冷たい手が、あたしの手を上から覆った。
無意識なのかもしれないけれど…胸がトクンと跳ねる。
「よいしょっと」
最後の1束を焼却炉に入れる。
結局ほとんど先生が手伝ってくれたのだ。
「ありがとうございます」
お礼を言うと、先生は謙虚に照れ笑いを浮かべた。
「よし、これで全部ですね」
では帰りましょう、と先生は満足げに砂利を踏む。