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舞子のえっちな日記

第4章 五十嵐 冬伍



私の行動にイラついたのか、
前髪を手ぐしで持ち上げられ、
私の顔は久しぶりに全てオープンになった。



「っ……!!!?」



こ、これ……!

五十嵐くんと初めて会った時も
された気がする…!!?


あの時の表情と同じ
目を丸くさせて


「なんだよお前」


と呟いて手を離した。



私は急いで長い前髪を
顔を隠すカーテンのように整える。



ドキ、ドキ、


体が揺れているのではないかと
錯覚するくらい
大きな鼓動が胸から聞こえた。



前髪の隙間から2人を見上げると
2人とも顔を見合わせて
失笑しているようだった。



そんな2人を見て
私は言葉も出ない。



「おい、お前が強引なことするから…」

「お前も気になってただろ、こいつの顔」




2人の会話が聞こえて
泣きそうになったとき、

ふいに肩を撫でられる。



「怖い思いさせてすいません。

でも、こいつのおかげでいいこと知りました。

稲垣さん、

すごく綺麗な顔されてますね。」





え、、、



意外な言葉が頭上からして
顔を上げると

わざわざ城島さんが
私の隣で肩をさすってくれていた。




「初めて会ったときから
すごい綺麗な方だな
って思ってたんですけど、

なかなか顔を見せてくれないから…」

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