
舞子のえっちな日記
第4章 五十嵐 冬伍
そしてまた私が好きな笑顔を見せてくれた。
ぎゅんっと胸が高鳴って、
その反面いまだに
城島さんの言葉を信じられないでいると
「お前、なんでそんな前髪なげーの?
いっつもうつむいてるし、
喋り方も態度もおどおどしてて。
そんな顔整ってるんならもっと堂々としろよ」
1番私の傷つく言葉を言ってきた
五十嵐くんから
まさかの言葉が飛び出しびっくりする。
「え、、、」
「言葉は汚いけど、
言ってることは正しいな!
そーだよ、稲垣さん。
こんなにうつむいてたら
可愛い顔がもったいない。」
ほら
と言って顎をくいっと持ち上げられる。
視界がパッと明るくなるのを感じた。
私の前に座っている五十嵐くんは
ふふっと鼻で笑うと
「明日は前髪切ってこいよ」
と言って水を飲んだ。
自分に向けられた五十嵐くんの笑顔に
また胸が高鳴る。
「が、がんばります…」
私がそう返事すると、
城島さんは
後ろ髪だけでも高く結んでみたら?
と髪をほどく。
「すーごい…。
髪の毛サラサラだね
ほんと、もったいないよ稲垣さん」
城島さんの手で
あっという間に
ポニーテールが出来上がっていた。
「今流行ってるらしいよ、
こんな風にゆるく結ぶの」
また優しく微笑むと
頭をポンポンと撫でられて
席へ戻っていった。
