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となりのアイツ AN

第28章 夏休み1 かずくん

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「ん?」

振り向いたまーくんの顔が 超至近距離で。

心臓がドキン、と音を立て、自分の顔が赤くなるのがわかる。


「あ・・・」

まーくんも あまりの近さにびっくりしてる

お互い 言葉を失ったみたいに しばらく無言で見つめ合ってから
どちらからともなく 視線を逸してしまった。



・・・こういうとこが俺たちのダメなとこだ・・・

わかってるよ、わかってんだけど お互いに グイグイいけない性格なんだから 
しょうがないじゃん


俺は まーくんが好きだし、まーくんも 俺のこと好きだって思ってくれてる。 
それはもう揺るぎない事実として 受け止められるし

俺が もっとまーくんとキスしたい・・・と思ってるように まーくんも思ってるはず・・・
だとも思うんだけど・・・

ここから もう一歩が進めないのは 何故だろう?
もしかして 俺のせいなのか?



「ナニナニ?さてはHな本隠してるな?」
「ねーよ、そんなもん!」


はぁ・・・やっぱりコイツのせいだ

もうちょっと 黙っててくれれば 俺だって頑張ってみるのに、
すぐ こういう風に茶化すようなこと言うから 真面目な話が出来やしないし、

いいムードになんかなるわけない・・・


「・・・思い出した、海パンこっちだ・・・」
「あ、よかった。じゃあ行けるね」



俺は みんなで海なんか行くより まーくんと二人 部屋でゲームとかしてた方がいいんだけど・・・まーくんはそうじゃないんだな・・・


やっぱり俺たちの「好き」には温度差があるんだろうか・・・・・・


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