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となりのアイツ AN

第3章 となりのアイツ3 かずくん


まーくんのこと好きだと気づいてからも 
そこまで性的なことを考えたことはなかったのに、
目に飛び込んできた映像は 俺の中心に一気に熱を流し込んだ。


触りたい。
キスしたい。


はっきり意識した想いは もう止まらない。


ドキドキドキドキ…
心臓の鼓動が煩いくらい頭に響く、
顳かみがドクドクと脈打つ。


それでも俺は吸い寄せられるように
ベッドに近寄り、そっと手を伸ばす。

「…まー、くん…」


小さな声。
聞こえるはずない。


「…まーくん…風邪ひくよ…」


そばにあったバスタオルをかけながら 
その肩にそっと触れる。

頬を指の背で撫でながら 唇にも触れる。


…ここまでならまだ引き返せる。
たとえ今、まーくんが目を覚ましても
言い訳できる。


だけど。
だけど。


起きないで。

どうかもう少しの間 目を覚まさないで…。

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