
となりのアイツ AN
第39章 前進2 まーくん
まだ青菜炒め残ってんじゃん。
俺、食べちゃうよ?いいの?いいんだね?
のれんをくぐって店を出て行くかずくんの背中と皿の青菜を見比べながら、俺は猛ダッシュで残ったものを片付けにかかる。
まだ唐揚げも半チャーハンも食べかけだもん。
旨いものを残す、という選択肢は俺にはない。
必死になって全部詰め込み、お勘定してもらう。
「おばちゃん、ご馳走様。うるさくしてごめんね。今日もすげー旨かった、また来るね~」
まだ口の中唐揚げでいっぱいなのに 行儀悪くてスミマセン。
母ちゃんいたら怒られちゃうとこだけど、今はかずくん追っかけないと・・・!
「あれ、いた・・・」
通りを挟んだ歩道のとこ。
ガードレールに座って、かずくんが待っててくれてる・・・
俺が見てるのに気づくと、親指クイって立てて、向こう行くぞ、って合図した。
