となりのアイツ AN
第6章 となりのアイツ6 まーくん
そう言えば…かずくんにとって 俺は
「ここに置いていくもの」なんだろうか。
それとも もしかして、もう
「捨てるもの」に分類されたのかな…。
そう考えると 辛くて寂しくて涙が出てきそうになる…。
だけど、俺は逃げない。
小さい頃から主張が乏しくて、欲しいと思ったものでも 誰かが欲しいといえば いつも譲ってきた。
ホントは欲しいと思いながらも
俺が我慢してることに気づくと、
いつもかずくんが 俺の手の中にそれを入れてくれたけど。
いつまでもこれじゃいけない、と
せめて 手に入りそうなものは手に入れようとしたのが 俺に告白してきた女の子達。
特に好きじゃなくても 付き合ううちに
情が移るかと思ったし、女の子と付き合えば
俺もしっかりした頼れる男になれるんじゃないか、
なんて 打算的な考えもあったなぁ…。