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となりのアイツ AN

第9章 新生活3 まーくん

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次の日の朝、9時に起きて洗濯をする。

と言っても 俺とかずくんが使ったバスタオルと 自分の下着、Tシャツだけだから 洗うのも干すのも直ぐに終わる。

フローリングのワンルームは ダンボールの切れ端やら埃やらで もううっすら汚れてる感じだけど 掃除機をかけるほどの面積でもないので クイックルワイパーとコロコロをかけて掃除終了。

なんだ、家事なんて簡単じゃん?

あとはご飯だけど昨日買ってきたパンとコーヒーだけ、じゃダメかなぁ?

かずくんにも食べないか聞いてみよう。



LINEで《おはよう、起きてる?ご飯食べた?》と送ってみる。

これに気づかないならまだ寝てるってことだろう。

でも直ぐにピポン♪という短い呼び出し音が聞こえる。

《おはよう、今起きた》
《トーストしかないけど食べに来る?》
《すぐ行く》

そしてほんとにその直後 玄関のインターホンが鳴る。

ドアを開けると 寝癖のついたままの髪で あくびしながら携帯持ってるかずくんの姿…。


「おはよ、ほんとに今起きたんだねぇ…」
「そう言っただろ…」

「はい、パン焼けたよ。バター?ジャム?コーヒーはブラックだよね?」
「うん…」

まだ半分寝ぼけてるような感じのかずくんだったけど
話してるうちにだんだん目が覚めてきたのか 
しゃきっとしてきたみたい。

尤も トーストは半分食べた時点で「もう無理」って
食べかけを俺によこす。


・・・いいんだけどね、
こういうこと昔からよくあったし。
俺は働いたから腹減ってるし。



「ご馳走様ー、旨かったー」
「パン焼いただけだけどねー」

「一人で食ってても旨くないもん」
「…ねぇ、これからもさ 食べられるときは一緒に食べない?だって電気代も助かるし、あ、お風呂も。
毎日一人のためにお湯入れるのって水道代勿体無いよね。洗濯に使うって言ったって知れてるしさ」

「…うん、まぁ、ご飯はバイトの日とかすれ違うかもしれないけど風呂はいいかもな」
「俺もなるべく早くバイト探すからさ、そしたら月曜日はかずくんち、火曜日は俺んちって決められるよね」

「うん。とりあえず今日は俺バイトないから晩飯と風呂、俺んちに来れば?」
「わーい、そうする~」

「じゃあ、もう少ししたら買い物行く?ついでに俺も食材買おう」



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