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となりのアイツ AN

第13章 秘密3 まーくん

3-3

3年前か・・・

かずくんの寝顔、あの頃と変わらないような気がするけど、この3年間いろんなことがあったなぁ・・・
ホントにいろんなことが・・・



ぐっと顔を近づけてまじまじと見つめる。

眉毛の1本1本とか・・・
瞼がぴくぴくって小さく動くとことか・・・

唇なんて凝視したらやっぱりキスしたくなって・・・

ど、どーしよ・・・なんて思いながらも 少しずつ少しずつ近づいていって・・・

もう、唇尖らしたらくっつくかな?ってとこまで来たとき、

ばち!ってかずくんが目を開けた。

「え?」
「わっ!」


二人同時に飛び退いた。

俺も尻餅ついて 心臓バクバクだけど
かずくんも相当驚いたみたいで、今にも泣きそうな、真っ赤な顔して 頭から布団被っちゃった・・・

「ごめんっ!」
「・・・」

「ごめんねっ?」
「・・・・・・」

「な、何もしてないよ」
「・・・・・・」

「ホントに何もしてないから!」


布団がうんうん、っていうふうに頷いてる。

わ、わかってくれた?

正しくは「まだ何もしてない」んだけど、
こんなふうに 痴漢にあったみたいな顔されたら 
そんなこと言えるはずもなく。


俺は ひたすら「誤解だよ」っていう空気を 前面に出して 
その場を取り繕うばかりだった・・・。

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