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第15章 夏休みとそれぞれの想い

「ねぇ…リツ。好きな人が出来るってどんな感じ?」

あたしは、リツの部屋へ行きベッドに転がった。

「な…何よ…突然。」

リツの顔がみるみる赤くなった。

「あたし誰かを好きになったことが無いから、判らないんだよね。」

リツは少し驚いた顔をしながら、あたしの横に転がった。

「えっ…真啓くんは?」

「仲の良いお友達かなぁ。一緒に居ると楽しいしリツと同じ感じ。」

――― バフッ。

リツが突然枕を顔につけてジタバタし始めた。

「あーっもうっあーどうしてそうなっちゃうかなぁ。ぷふぁ~。」

顔に枕をつけたまま、リツは叫んだ。

「ちょ…リツ大丈夫?」

リツはうつ伏せになって枕を胸の下に敷いて、頬杖をついた。

「空くんが居たら絶対あたしと同じこと言ってると思う。」

「な…なんで空の話が急に出るのよ?縁起でも無い。」

今回の旅行に真啓が空の事を誘ったらしいが、行けたら行く…とアイツは答えていた。

…まっ。アイツが居なくて正解だわ。

「じゃぁ、たとえ話ね?」

リツは少しイライラするように大きなため息をついた。

「バレンタインの時、覚えてる?真啓くんに華がなかなかチョコあげられなかった時の事。」

「覚えてるけど…。」

いい?これはたとえ話だからね?とリツは再び念を押した。

「うん。判った。」

少し考え込みながらリツは話し始めた。

「真啓くんが、他の女の子に告白されたり、チョコを貰っているのを見てどう思った?」

リツがじーっとあたしを観察するような眼で見た。

…リツ…ちょっと怖い。

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