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第15章 夏休みとそれぞれの想い

「それにNextのミイナは?」

今流行の大人数セクシー・アイドルグループの中のひとりで、大人しい顔をしている癖に、枕をやってるって噂がある女だ。顔も可愛いし、胸もデカいが、残念なことに頭が悪い。

「全部噂だよ。俺は気取った作り物女は無理。」

最近はちょっと話したり、食事へ行ったりするだけで、ゴシップになる。

「へぇ~。作り物女で悪かったわねぇ。」

いつの間にか出番待ちで来ていたらしいミイナが俺の腕に絡みついて来た。吐き気がしそうなくらいのきつい香水の香りをあたりにばら撒いていた。

「ねぇ。ユウヤぁ今度また一緒にご飯へ行きましょうぅ?」

甘ったるい声で、ベタベタくっついてくる。

…人聞き悪い事言うなよ。イベントの打ち上げでスタッフも含めて飲んだだけじゃねーか。

「ああ残念だけど、9月まで予定がいっぱいで寝る暇も無いんだ。」

俺はさりげなく腕を振り払った。普段は大人しいイメージで売っているが、本性はただのビッチだ。クラブや、パーティーなどどこへでも顔を出しているという噂だった。

ミイナだけじゃない。清純派で売り出し中のアイドルが、ヘビースモーカーだったり、我儘し放題で、朝帰りでマネージャーを困らせたりなどしょっちゅうだった。

――― ♪~♪

夏からメッセージだ。海で真啓と華が抱き合っている写真。華は真啓の首に細い腕を絡ませて、その小さな体でしっかりと抱き付いていた。それを見ると、胸がチリチリと痛んだ。

…なんで俺があいつのことでイライラしなくちゃいけねーんだ?

「プロトさ~ん。そろそろお願いしまぁす!」

スタッフに呼ばれて、俺たちはスタジオへと向かった。
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