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第21章 疎外感

夏休みが終わり、真啓と会えない日が続いた。ピアノのコンクールで数日学校を休んだりしていた。毎日ラインでのやりとりをしていたけれど、既読はついても返事が来なかったりすることも多かった。

「真啓も忙しいんじゃない?」

リツが慰めてくれる。

「うん…そうだと思う。」

「真啓くんは、ずーっとずーっとずーーーーっと前から華のことを好きだったんだよ?」

リツはあたしと向き合ってお弁当を食べながら笑った。

「リツったら嫌だ。それじゃあたしがまるで鈍感な子みたいじゃないっ!!」

リツもそしていつものようにあたしたちの話を盗み聞きをしている空が声を出してゲラゲラと笑い続けた。

「お前…マジかよ…腹…痛ぇ…。」

リツは涙を拭きながらまだ笑っていた。

「ご…めん。あと…10分ぐらい…笑わせて…でないと…辛い。」

「酷いよふたりとも~。知ってたなら教えてくれれば良かったじゃない。」

リツがまた笑いだした。

「だから…あたし…言ってたじゃん…。」

「それにも…気が付いてねーのか…末期だな。」

空は笑いながらパンを食べて咽て慌ててジュースを飲んだ。

「もうっ!あんた達なんて知らないっ!!」

結託したこのふたりには本当に腹が立った。

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