テキストサイズ

+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+

第22章 報告

(真啓: 週末華の家に行っても良いかな?)

真啓から突然メールが来た。道でばったりあってからあたし達はメールのやり取りもしていなかった。

…今度こそ駄目かも。

あたしは覚悟した。あんな状況で何を言っても無駄な気がした。

…身から出た錆とはまさにこのこと。

(うん。わかった。)

あたしはすぐ返信した。今までなら待ち遠しくて仕方が無かった真啓の訪問が、週末が近づくにつれ、あたしの気分をどんよりとしたものにさせた。そして週末はすぐにやって来た。

――― ピンポーン。

「真啓さんよ。」

ママが言った。

…そんなこと判ってるよ。

こうしてきちんと会うのは、あの夏の日以来。

…もう2ヶ月以上も前のことになる。

臆病なあたしは、結局リツが言うように話し合ったりすることが出来なかった。

「久しぶりね♪」

ママは真啓をみるといつも嬉しそうだし、パパまで玄関まできて出迎えた。

「ご無沙汰しています。お祝いのお花をありがとうございました。」

真啓は丁寧にそして深々と頭をさげた。2度目のコンクールでも真啓は準優勝だった。パパはお祝いに花を送っていた。出場するコンクールは、優勝は無いもの毎回入賞していた。

「そんなこと良いのよぉ。気にしないで。さ…どうぞあがって頂戴。」

真啓は緊張した面持ちでリビングへとやってきた。夏も部屋から出て来て長い間他愛もない話をした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ