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第24章 泣いてはいけない

「おかしいわねぇ。華からそろそろお迎えの電話が来ても良い頃なんだけど。」

俺はいつものように大きな欠伸をしてソファの上で寛いでいた。皆が一斉に壁掛け時計を見ていた。

「駄目だ…留守電になってる。」

ダディが華の携帯に電話を掛けた。

…アイツ何やってんだ?

「真啓のお母様に電話を掛けてみるわ。」

トーコさんは真啓の親と電話をしていたが、話をするうちに表情がだんだんと険しくなった。

「あちらでもパーティーの途中帰ってしまったんですって。もう1時間近く前になるそうよ。」

「僕、パーティー会場周辺を捜してみるよ。●●ホール傍のイタリアンレストランだよね?ちょっと行ってくるよ。」

ダディは車の鍵を持って家を出てった。

…●●ホール?って俺んちの近くじゃねーか。

こうしている場合じゃないが、このままじゃ何も出来ない。気合いで目を覚ます事って出来るのかな。

…起きろ!起きろ!俺。

俺はトーフの身体から抜け出そうと一生懸命足掻いていた。



――― はっ。

俺は自分の家のベッドの上に寝ていた。疲れ果てて仕事から帰って来てそのまま寝てしまっていたらしい。帽子を目深にかぶり、マスクをして慌てて部屋を飛び出した。玄関で黒田とばったりあった。

「ご飯買ってきましたから、一緒に食べ…あ。」

俺は華が行きそうな場所を探した。ゲーセンやカラオケボックスにボーリング場。

―――♪~♪

華からのユウヤ宛のラインメッセージだった。

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