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第25章 傷ついた心

「ねぇちょっとこれ見た?」「みたみた~超ショック。」

学校へ行くとクラスメートがリツの周りで騒いでいた。

「どうしたの?」

あたしはバックを机の上に置いた。リツはあたしに雑誌を投げてよこした。

<ユウヤの彼女?援交?お相手は色白で可愛いJC>

…あっ。

その記事にあたしの眼は釘づけになった。

「あたし達と同じ高校生だってぇ。」

クラスメート達が、リツの周りを取り囲んで好き勝手に話している。

「やっぱりファンの子?」

「リュウだけじゃなくってユウヤもファン食いしてたってこと?」

「なんかさぁ~がっかりだよね。」

「ネットじゃ相手探し始まってるよ。」

ひとりのクラスメートがスマホでニュースをチェックしている。

「プロトのホームページ、今朝から全然見れないの。批判コメ殺到してるのかなぁ。」

大きな見出しの下には、写真が見開きで掲載されていた。真啓のコンクールの日。マンションの前で、あたしを抱きしめているユウヤ。あたしの顔にはぼかしが入っていたけれど、ユウヤの顔ははっきりと映っていた。

「華…ふたりだけで話があるの…ちょっと来て?」

リツはあたしを屋上の踊り場に連れ出した。

「真啓くんのことを振ったのってこれが原因?華は二股してたってこと?」

リツの口調はきつかった。

「違う…違うわ。この日は色々あって、ユウヤはただあたしを慰めてくれていただけで、何も無いわ。」

「…。」

リツはあたしの眼をじっと見つめていた。その目は真相を探ろうとしていた。

「本当にそれだけなの。本当よ。」

リツは大きなため息をついた。

「華…あなたを信じるわ。二股では無いってことが判ればいいの。」

こんな形でリツに知られるのは嫌だった。これも全てあたしの軽率な行動のせいだ。

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