+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+
第25章 傷ついた心
「おい。真啓。話があるんだ。」
俺は音楽室で、恩田とイチャコラしている真啓を呼び出した。
「空くんどうしたの?」
…とぼけやがって。
「ふたりで話がしたい。ちょっと来い。」
俺は誰も居ない渡り廊下に真啓とふたりでやって来た。
「お前、恩田と婚約したってのは本当か?」
…あの日…泣いていたあの日。このことを真啓からでは無く、他人の口から告げられたんだ。
裏切られても、何も言わず必死に堪えている華をみていると、むかむかと腹の底から真啓に腹が立った。
「えっ…?」
真啓はびっくりした顔をしていた。
「とぼけるなよっ!恩田と短期留学するんだろ?」
「うん…それは…。」
――― ビシッ。
俺は真啓を思いっきり殴った。真啓はふらついたが、なんとかその場に踏みとどまった。
「ちょ…空くんっ。一体何のことだい?僕は…」
口の端が切れ、真啓はそれを手で拭った。
「煩いっ。俺はお前なら華を大切にすると思ったから何も言わなかったんだ。」
自分がなんでこんなにイライラしているのか判らなかった。
「僕は、華ちゃんに一方的に振られたんだよ?」
「それはお前と恩田が婚約するって聞いたからだろっ?華は自分から身を引いたんだよ。」
「えっ…。ちょっと待ってよ。」
…今更良い訳か。
「ユウヤとして俺は、華をずっと見守って来た。お前と華がそれで幸せなら良いと思ってた…だけど、これからはお前に遠慮しねーぜ。俺は、華が好きだ。」
…そうだ。俺は華が好きだ。
「空…くん。」
「お前は真面目で良いヤツだと思っていたのに、裏じゃ二股かよ最低だ。見損なったよ。」
「そんな…でたらめ…誰が言ってたの?」
「いっつもお前にくっついて回ってる女に聞いてみたらどうだ?」
「恩田さんに?」
俺はそれには返事をしなかった。
「お前は華を傷つけた。俺が、ユウヤとしてこれからは華を守る。悲しい思いはあいつにはさせない。じゃぁな。」
その場に立ち尽くしている真啓を残し、俺は足早に教室へと戻った。
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俺は音楽室で、恩田とイチャコラしている真啓を呼び出した。
「空くんどうしたの?」
…とぼけやがって。
「ふたりで話がしたい。ちょっと来い。」
俺は誰も居ない渡り廊下に真啓とふたりでやって来た。
「お前、恩田と婚約したってのは本当か?」
…あの日…泣いていたあの日。このことを真啓からでは無く、他人の口から告げられたんだ。
裏切られても、何も言わず必死に堪えている華をみていると、むかむかと腹の底から真啓に腹が立った。
「えっ…?」
真啓はびっくりした顔をしていた。
「とぼけるなよっ!恩田と短期留学するんだろ?」
「うん…それは…。」
――― ビシッ。
俺は真啓を思いっきり殴った。真啓はふらついたが、なんとかその場に踏みとどまった。
「ちょ…空くんっ。一体何のことだい?僕は…」
口の端が切れ、真啓はそれを手で拭った。
「煩いっ。俺はお前なら華を大切にすると思ったから何も言わなかったんだ。」
自分がなんでこんなにイライラしているのか判らなかった。
「僕は、華ちゃんに一方的に振られたんだよ?」
「それはお前と恩田が婚約するって聞いたからだろっ?華は自分から身を引いたんだよ。」
「えっ…。ちょっと待ってよ。」
…今更良い訳か。
「ユウヤとして俺は、華をずっと見守って来た。お前と華がそれで幸せなら良いと思ってた…だけど、これからはお前に遠慮しねーぜ。俺は、華が好きだ。」
…そうだ。俺は華が好きだ。
「空…くん。」
「お前は真面目で良いヤツだと思っていたのに、裏じゃ二股かよ最低だ。見損なったよ。」
「そんな…でたらめ…誰が言ってたの?」
「いっつもお前にくっついて回ってる女に聞いてみたらどうだ?」
「恩田さんに?」
俺はそれには返事をしなかった。
「お前は華を傷つけた。俺が、ユウヤとしてこれからは華を守る。悲しい思いはあいつにはさせない。じゃぁな。」
その場に立ち尽くしている真啓を残し、俺は足早に教室へと戻った。
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