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第26章 キスの続き

「もう超興奮だよ!!この曲が生まれた時に、あたし達が居たんだよ?なんか凄いよね?」

リツはいつものように大興奮。夏以来メンバーに会えるという事で今まで見た事無いぐらいはしゃいでいた。

「別に一緒に作ったわけじゃ無いのに。」

あたしはそんなリツを見て笑った。

「そうだけど、同じ空間に一緒に居た時に生まれた曲だよ?もう感激だよ。」

リツがあたしに飛びついて力いっぱい抱きしめた。

「ぐえっ。首…締まってる…って…。」

あたし達は、コンサートの後、スタッフ・パスで出待ちをしているファンの間を縫うようにして裏口から入った。

「ちょっとした優越感よねぇ。」

ステージ裏の大きな楽屋へ行くと、既に春さんが大量の料理をスタッフと一緒にセッティングしていた。

「華さんリツさん♪コンサートはどうだった?」

和・洋・中・イタリアン なんでもあった。

…春さん張り切り過ぎ。

スタッフ全員でも食べきれない。

「うんとっても良かった~♪甘いボイスに蕩けてしまいそうでした。あっセッティングとか手伝いますぅ。」

リツは春さんの手伝いを率先して始めた。

プロトの皆がぞろぞろと楽屋へ戻って来た。スタッフからお疲れさまでしたと声が掛かった。

「うはぁ~!!スゲー。春さん凄いよ。」

リュウが興奮して早速唐揚げを摘まんだ。

「皆さん。どうぞ♪沢山召し上がれ。」

メンバーもスタッフも集まり出した。

「やぁ。華ちゃん、ゴシップデビューおめでとう♪」

リョウがあたしをみて笑った。

「そんな意地悪言っちゃ可哀そうだよ。華ちゃん大変だったでしょう?ユウヤにはカモフラージュになって貰って、僕とお付き合いしない?」

トオルが爽やかな笑みを浮かべた。

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