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第31章 どっちがホント?

…ちょっと寂しい。

あたしは真啓に、春さんの屋敷に来ている事、夏とリツが付き合い始めた事などをメールすると、すぐに返事が帰って来た。どうやら夕食を食べていたようだ。

―――♪

突然携帯が鳴った。

「もしもし?」

あたしは静かに出ると、真啓からだった。

「やぁ。華ちゃん久しぶり元気?」

真啓の明るくて優しい声を聞くとホッとした。

「うん。」

「びっくりした~夏くんとリツちゃんのこと。いつからだったの?」

夏も真啓には知らせていなかったらしい。やっぱり女の子と違ってあんまり話をしないのかな?

「年明けから見たい。」

「全然知らなかったよ。夏くんは何も言わないんだもの。」

真啓は笑った。

「生活はどう?忙しい?」

「ううん。そうでも無いよ。朝起きて学校へ行って、アパートメントに戻って来る単調な生活だよ。」

真啓の兄弟が夏休みになり遊びに来たと嬉しそうに教えてくれた。真啓には妹と弟がいる。兄弟仲が良かった。

「寂しく無い?」

「夜は少し寂しいかな。去年の夏にとった写真や動画なんかを見てるよ。夏くんも空くんも時々動画を送ってくれるんだよ。」

「そう。」

…夏も連絡は取ってるんだね。

「でも…華に会えないのは寂しいな。」

…えっ。どう答えれば良いの?

あたしは戸惑った。

「今まで通りとは行かないって華は言ったけど、僕は仕方が無いと思う。戸惑うのも良く判る。だけど、僕はそれでも華が好きなんだ。」

――― ズキンッ。

あたしは胸が痛みだした。

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