無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

豆腐（トーフ）くん。

あたしが付けたネコの名前。

「僕が拾ってきたのに、なんで華について回るんだ？男は男同士、仲良くしよう。」

夏がトーフを抱っこして香りを嗅いだ。あたしとお風呂に入って綺麗にしてあげた。白さに磨きがかかり、3割ほどハンサム度がアップした。

「トーフだって女性と一緒の方が良いに決まってます。」

パパが笑った。

あたしと夏は迷いネコの張り紙を近所に張ったが、3日経っても、連絡が無かった。

「もううちの子になっちゃいなさい。」

…ニャァ。

あたしが話しかけるとトーフはいつも返事をした。あたしはこの小さな獣にもうメロメロだった。