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第6章 仲良し3人組?

――― 週末。

空がお土産を持ってあたしの家にやってくる日。

…よりに寄って家族全員が居る日に来なくたって良いじゃん。

どこかの有名なチョコレートケーキならしい。

「あらぁ デ●ルのザッハトルテ!わたし大好きなの♪…わざわざありがとう。」

すぐにママの心を鷲掴み。空は嬉しそうなママを横目に、あたしに意地悪な笑みをよこす。

…いちいち笑うな。馬鹿。

「お邪魔します。」

(なぁーに 好青年ぶってんの?)

ママが背中を向けた瞬間、聞こえないぐらいの小さな声で囁いた。瞬間、空はあたしを小突いた。

…ふざけんな。

あたしは、空のズボンの上から足を目いっぱい抓った。

「いっ…。」

ママが振り返りどうしたの?とあたしに聞いた。

「空のズボンにゴミがついてたの。」

あらそう…と言ってママはリビングに空を案内した。

ダディもパパもお休みでゆっくりと静かに何かの文献を読んでいる。休みの日のいつもの光景。

「こんにちは。」

空が静かに挨拶をすると、ふたりともいらっしゃいと微笑んだ。ダディはさっきからあたしの顔を観察している。

…なんか嫌だ。

空がパパと話している間、あたしはダディの隣へちょこんと座る。

「ダディは何でさっきから、あたしの顔ばかり見るの?」

華ちゃんの眉間に皺が寄ってるからだよと笑いながらあたしの眉間を押さえた。

「怒っている時の顔もトーコさんにそっくりだから。でも、空さんって悪い子じゃ無いと思うなぁ。」

…ほら。また騙されてる。

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