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彼女と妹

第12章 綾子と先生(その3)


私が、隣の男性を気にしているのが分かったのか、先生は彼の紹介を始めた。


「俺の大学時代の同期でな。今も大学の研究室に残ってるんだ」


「大学の?…」


「ああ。たまたま近くを通ったんで寄ってくれたんだ」


「はじめまして。中村一馬といいます」


先生のお友達は、軽く自己紹介すると、私に向かってペコリと頭を下げた。


「あ、あの、わたし…藤川綾子です」


私も少し会釈した。

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