テキストサイズ

さよなら人生。

第4章 過ち


先生は私と確実に距離を置いていた。

傷が増えたって先生は見てくれない。

わたしの傷も治り始めていた。
赤く、消えることのない傷痕。
ミミズ腫れのような証。

学校でも塾でもうまくいかない。
わたしは苛立ってた。
何も知らないくせに楽観的な事しか
言わないままに反抗して閉じこもった。


苛立ちを抑えようと考えたのは
リストカットだ。

でも。
隠しておいたカミソリがない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ