POISON TEACHER
第13章 いい人なんて空気の粒々みたいに何もない存在!
『石井くんってさぁ、
なんか見ていて可愛そうだよ!!』
『えっ、………
どうしてなの?』
『だってさぁ!!
そんないい人ぶってるけど、
別に誰からか見返りが来るわけでもないんだし。
自分を犠牲にしたって
誰にも構ってくれるわけでもないわよ!
もう自分のために
いい人ぶるのを止めたら………!!!!』
しおりの一言に
石井は衝撃を受けた。
『何でいい人はいけないの!?
俺は見返りなんか求めてないし、
悪いことしなくて皆から
迷惑かけなきゃ、
それでいいじゃない!!』
石井はオドオドとした口調で
しおりに言った。
『あなたは、結局
傷つくのが怖くて逃げてるのよ!!』
『………………………!!!!!!』
しおりは荷物をカバンに入れて
教室を出ていった。
石井は目の前が真っ暗になった………