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楔 ---KUSABI---

第2章 弐・違う世界

『目を開け』

男のモノが途中まで入ったまま動かなくなり、きゅっと目を瞑っていた私に声がかかる。ムズムズするけど、動かなくなったので、思わずうっすら目を開く。

『開けないとこれ以上動かず、生殺しになる』

もう動いてほしくないし、抜いてほしいと思うのが正解なのだろう。けれどそれを上回る欲望の方が強い。今更止められない下腹部の揺らぎ。だから、もっと、もっと・・・。

「動い、てぇ・・・」

『ならば、誰のモノがお前のナカに入っているのか、視覚で正しく認識するがいい』

「・・・はぃ」

先ほどよりも目を開ける。男を見る。狐の面の奥。目の色は解らないけれど、射抜かれ続ける視線に心地よさすら感じて。

『それでいい』

見下ろされ、命じる声が、私の身体を縛り直す。見えない糸か、紐か、何かが縛るのを自覚する。

ゆるゆると男は動き出し、がくがくと身体が揺さぶられる。

「・・ぁんっ・あぁあんっ・・・」

少しずつ深く、奥に突かれて、男のモノの質量を感じて、グチュッグチュッと水音もして。

『精を、子宮で飲め』

「・・・くだ・・ぁさぃぃ・・・」

『毒で狂え。逃がさぬ。お前はわたしのモノだ、葵!」

宣言とともに、グッとナカの質量が増え、最奥まで疲れて・・・一気に、

「ぁあぁぁぁぁぁ、ぃっくぅぅっっっっっっっっ」

気持ち良すぎて、理性をそこで手放した。

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