
修練の鏡と精霊の大地
第20章 ラスボス
オウバー・サンの話に、コウヤはポンと手を叩いた。
「そうか、つまりこういうことか? あなた方の枝分かれした多種な力に、それぞれ選ばれた魂が宿り、それが神となった。つまり、さっき帝王とは別に闇の神仏達がいたみたいになってんだ。だから、それぞれ持っている能力が違うってことだ」
「おっ!! お兄さん鋭い! やるねぇ〜、だいたいそんなところだ」とヌカーがコウヤを称賛する。
「ちょっと待って、じゃ、なんで、光と闇に別れて争ってんのさ?」と球也が質問する。だが、この質問は、周りが質問しているのを見ていて、ひとつくらい質問しないと、賢く見えないという、小汚ない見栄からくる質問だった。
それに答えたのは、ヌカーだった。
「人間は知恵と文明を手に入れた。静の恵み、つまり食物を育てることを覚えた。それまではよかった。やがて文明が盛んになってくると同時に、人間は己の貪欲さを広げてきた。豊かな資源として、木を伐採するのはやむを得ないが、自身の娯楽を求めるために木々だけではなく、あらゆる生物の住む環境をその手で破壊してきたのだっ!! その破壊されたものが元の姿に戻るまで、どれだけの長い時間を要すると思っておるのだっ!! 川や空気は人間が作り出した化学物質によって汚染され、海から逃げることの出来ない生物は、その餌食となる。我々、静の者、いや、もはや、きさまらに人間に汚された闇の一族は人間と、それを造り上げたきさまら光の一族を、決して許さぬ!」
「そうか、つまりこういうことか? あなた方の枝分かれした多種な力に、それぞれ選ばれた魂が宿り、それが神となった。つまり、さっき帝王とは別に闇の神仏達がいたみたいになってんだ。だから、それぞれ持っている能力が違うってことだ」
「おっ!! お兄さん鋭い! やるねぇ〜、だいたいそんなところだ」とヌカーがコウヤを称賛する。
「ちょっと待って、じゃ、なんで、光と闇に別れて争ってんのさ?」と球也が質問する。だが、この質問は、周りが質問しているのを見ていて、ひとつくらい質問しないと、賢く見えないという、小汚ない見栄からくる質問だった。
それに答えたのは、ヌカーだった。
「人間は知恵と文明を手に入れた。静の恵み、つまり食物を育てることを覚えた。それまではよかった。やがて文明が盛んになってくると同時に、人間は己の貪欲さを広げてきた。豊かな資源として、木を伐採するのはやむを得ないが、自身の娯楽を求めるために木々だけではなく、あらゆる生物の住む環境をその手で破壊してきたのだっ!! その破壊されたものが元の姿に戻るまで、どれだけの長い時間を要すると思っておるのだっ!! 川や空気は人間が作り出した化学物質によって汚染され、海から逃げることの出来ない生物は、その餌食となる。我々、静の者、いや、もはや、きさまらに人間に汚された闇の一族は人間と、それを造り上げたきさまら光の一族を、決して許さぬ!」
