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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

「うっ……ん……んんん!!」


 何も言えなかった。


「俺達は早朝にここに着いたんだ。村からここまでがかなりの距離があって、変な怪物ばっか相手してよ、やっとのことでここまで来たんだ」


 横で莉子がウンウンとうなずく。


 球也と純化は思った。


『むっちゃ近かった』と……。


「でさぁ、あんた純化って言ったっけ」と莉子が純化に近寄る。


 純化はプイッと横を向く。


「なれなれしく喋りかけんといて」


「なんで機嫌悪いのさぁ……ちょっと、あんたの精霊見せてよ」


「えっ!?」


「じゃあ、私から見せる。私のはこれ」と懐から水色の石を出した。


「これ、水の精霊なんだって。精霊って、わかってるだけで100種類以上はいるらしいよ」


「そんなにおんの!?」


 純化は驚き、目を丸くする。


「あれ、バンタリンさんから教えてもらってないのか?」とコウヤがネズミ色の石を出した。


「えっ!? この精霊のこと、他にもあるんですか?」と球也が問う。


 コウヤがテーブルに椅子を集める。


「とりあえず話そうか。純化さんもここに……」



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