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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

 純化はやや不機嫌そうに椅子に座ると、火の精霊の石をテーブルに置いた。


 球也も緑の石を出すと、テーブルに置いた。


 コウヤが精霊の石をひとつ手に取って、語りだした。


「バンタリンさんが言うには、自分が呼び出せるのは、この石になるタイプの精霊だけで、しかも、1日4回出すまでが限度だそうだ」


「あ、それは聞きました」と球也が言った。


「ここで言う精霊って、ここの住民の魂が変化したものらしいんだ」


「えっ!? そうなん!?」と純化が食い入る様に聞く。


「あぁ、まあ、ここの住民も妖精だって言うしな」


 コウヤはそう言うと、疲れたのか、大きくあくびをする。


「疲れたんじゃない?」


 莉子が声をかける。


「ここ、体力と神経がもたねぇよ。俺達でこんなんだから純化さんさぁ、意地はらずに俺達と協力してやってこうぜ」とコウヤは仲間になることを促す。


「……」


 純化は黙りこくったままだ。



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