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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

「えっ!? 莉子さんて散髪屋さんやったん?」と純化が目を丸くする。


「うん、まともに仕事していかないと将来の自分がダメになると思ってさ。うちの父親が店してたから、相談してこの仕事したんだけど……学校じゃ番はって、暴走族やって、薬に手を出したり、ヤクザと付き合ったり、闇の自分しか存在しなかった。その時の自分が仕事に出るから、技術者としてお店に入っても真面目に出来なくて……だから、今回は自分を見つめ直したいと思ってるの」


 莉子は落ち着いた表情でそう言った。


「けど、蓋を開けたらこんな戦いがまってたんだよな」とコウヤが口を挟む。


「昨夜、最初にコウヤと出会って、言い合いのケンカになったの。それから、カチンときた私が彼を殴ったのよね。でも、彼は以上に強かった」


「え……殴りあい……したんすか?」


 球也が恐る恐る聞いてみる。


「そう、私、男相手でもケンカには負けた事ないのにさぁ、初めて負けた」苦笑いで莉子が話す。


 純化と球也はドン引きだった。


「コウヤさんも……まさか、ヤンチャ系の方?」


 球也はかなり尻込みしながら聞いた。



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