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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

「あっ!! よく言うよ、昨日ケンカ売ってきたの、こいつからだぜ」


 コウヤが莉子を指差して、逆襲した。


「ちょっと……なに言うのっ!! それとこれと関係ないでしょ!! それにね、今日、街の結界を誤って切っちゃったの、コウヤなんだよ!!」


「待てっ!! それ言うなっての!! 故意じゃねえんだからさ……俺、怪物退治しながら心臓バクバクだったんだぜ」


 コウヤは真っ青な顔をして立ち上がる。


「えぇ……結構な被害出てたよ。死者も何人か……」と純化がその件をつつく。


「だから、必死になって倒したんだからさぁ……ゴメン、誰にも言わないで……純化さん、莉子さん、球也くん。今後ともよろしく」


 コウヤは深々と頭を下げる。


「プ……ククク……」


 純化が声を殺して笑う。


「アハハハ、あんたの弱み見っけ!! いいこと掴んじゃった」


 純化はまるで子供のように大笑いする。


 それを苦い表情で見るコウヤ。


 ちょっと、四人が打ち解けた。



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