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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

 球也はその流れに乗って、自分がここに来た理由を告げた。


 一番若い、高校生の悩みだけあって、周りの反応は軽い。


「それは、練習あるのみ。誰でも調子悪くなるときってあるよ。ドンマイドンマイ」


 コウヤに励まされただけだった。


 もっと聞いて欲しかった……そう、ひそかに思う球也だった。




 明日のために、早めの就寝をとることにした。


 男性同士、女性同士と部屋を分け。それぞれの部屋に入る。


 部屋はシンプルな造りで、6帖ほどの広さで白い壁に囲まれ、カゴとベッドがあるだけだ。


 純化は莉子とベッドを並べて横になる。


「莉子さん、さっきはごめんなさい」


「とうしたの急に」


「ううん、なんでもないねん。なんか、今日が長かった」そう言うと、純化は布団を顔までかける。


「なんかすごく眠い。ここに来たのが日本時間の午前0時だったし」莉子はあくび交じりでそう言った。


「あ、入る時間は一緒なんやね」


「でも、ここでは時差があるからね……明日から頑張ろう純化さん」


「うん、よろしく」



 二人はスッと眠りに入った。



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