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時を越えて

第1章 時を越えて

そんな時だった。

「お~い!皆今日の撮影はもしかして明け方までかかるかもわからないから今のうちに仮眠でもとっといてくれ。」

その監督の指示に従い皆ちりちりばらばらに解散した。

私達はあまり人が来ない芝生の中にいた。

奬が私を膝に座らせた格好で・・・少し恥ずかしかったけど・・・そして奬が、耳元で囁いた。

「どうだ。いいラストシーンだろう。」

「ホントに監督から聞いた時びっくりしたよ。」

私は奬に言った。

すると奬は、真剣な眼差しで言ってくれた。

「俺の決心は変わらないから。」

私は正直本当はその言葉を聞くまで半信半疑だった。

でもこの言葉で奬の偽りのない気持ちを確信した。

「うん。わかってるよ奬」

私は奬の方に顔だけ向け頷いた。

そして二人はお互いに口づけを交わした。

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