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時を越えて

第1章 時を越えて

「響お疲れ」

「うん。奬もお疲れ様。さすがプロだよね凄いよ」

「あれは演技でもない今までの俺の全部の気持ちの演技だ。」

そう言いながら後ろから抱きしめてきた。

「さあホントに次が最後の撮影だな。」

静かに耳元で奬が囁いた。

私は又涙が出てきた。

「うん。ホントにこれが・・・」

でもこの涙は新しく奬と旅立つ喜びの涙。あの時の悲しみの涙とは違うことだけは確かだった。

 

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