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時を越えて

第1章 時を越えて

「先輩ひどいです……そんなに笑わなくても」 私はふてくされてしまった。

「 ゴメンごめん。気を悪くしたかな?」と私の顔を覗き込んできた。

「ちょっと先輩!顔近づけすぎですよ。離れて下さい。」

「あっれ〰さっき震えていた人は誰だったでしょうかね」とちゃかすように奨は言った。

さっきの素敵な奨は居なくて、そのかわり今は私を怒らして喜んでいる悪戯子の奨がいた。

(本当にころころ変わる奨だなあ……でも役者は皆こんな感じなのかなあ、なりきったりしないといけないし大変なんだ)

私は初めてどんだけ大変なのか知った。

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