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時を越えて

第1章 時を越えて

私は奨お兄ちゃんじゃなく「奨!」と呼んでいた。

「本当なのか?現在から時を超えてここへやってきたことは」

奨が信じられない様子で私に聞いてきた。

「……うんそうだよ。」
( もういいわよね)

自分に言い聞かせながら。

「そう。私は現在から時を超えてここへ来たの」

私は答えた 。

「奨その本読んだよね。3つの約束事がかいていたでしょ。
①好きな人と愛し合ってはいけない。

②水につけてはいけない。

③このことを言ってはいけない。

この3つのうち1つでも約束を破れば現在のいる場所に帰れなくなるの 帰れない!」と。

(本当はもう帰れないんだけど…… )

そして最後のページには書いていたように「愛する人が自分でこの事を知った時は即帰らなければならない」とも書いていた。

「でもよかった。奨が見つけてくれたから帰れるもの……」

私は涙声になっていた。

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