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Perfect Romance

第9章 大野智と言う人


「んー…それって自由でいいじゃん!」

「へ?」

「むしろ引く意味が分かんねーよ」
グラスに入った水割りをクイッと飲み干す


「好きになるのに、性別は関係ないんじゃね?
…まぁ、俺は女の子しか付き合った事ないけどさ」

器が大きい、と言うのか
純粋に、大ちゃんを凄いと思った

さらっと当然のように言えるって、なかなかない事だよ?

こんな人に、出逢えると思わなかった

こっちに移動してきて、初めて「良かった」と感じた瞬間だった



「雅紀はさ、それに引け目でも感じてんの?」
今度は大ちゃんから、俺に質問を投げ掛ける

「前はね、やっぱり変な目でみられたし
…でも、今はない、…かな」
絶対ない、とは言えないのが俺の弱いところ

だけど大ちゃんは

「お前、良いヤツだし大丈夫だって!自信持てよ」
バンバンと背中を叩きながら、それを笑い飛ばしてくれたから

「だよね?そうだよね?」
俺も大ちゃんと同じくグラスの中身を飲み干して
…しばらくの間、二人で笑い合った


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