
Perfect Romance
第10章 Happiness
泣きそうになるのを寸でで抑え込む
だけど相葉さんはそれ以上には進まず、じっと動きを止めた
抱き締める腕が弛む
…でも、離してはくれない程度の力は残してて
「相葉さん…?」
暫くすると
「っぷはーっ!ヤバかった!!ごめんね!」
おどけた調子で相葉さんが腕を離してくれた
振り回された俺は意味が分からず、固まる事しか出来ない
ただ、分かるのは
いきなり横路に逸れて、連れていかれた人気のない場所でキスされた事と
…相葉さんを、怖いと感じた事だけ
「ごめん!かず…限界だったの」
「は?」
「階段から落ちたかずを抱き留めた時から、ドキドキしっぱなしで……
抱き締めたくて、キスしたくて…」
本当ごめん!と目の前で両手をパチン、と合わせる相葉さんは
いつもの相葉さんで…
何か既に許してしまってる自分もいるけど
ここは少し相葉さんに反省してもらおう
だってこれで「もういいから」なんて言ったら
それこそ暴走しかねない
