
Perfect Romance
第10章 Happiness
「今度こんな事したら……」
ギロっと相葉さんを睨んだ
「もう、会わないからね」
一番効くのはこれしかない
だから敢えての言葉のチョイス
「別れる」じゃないだけ、有り難いと思え
案の定、相葉さんは物凄く慌てて
ひたすら謝り続けている
その必死な姿が、ちょっと可愛く思えてしまって
「…時と場所を考えてよ」
結局は、許す言葉を掛けている自分がいた
引っ張られた道を、今度は並んでゆっくり歩く
少し触れる程度の肩が心地好い距離を保ち、すれ違う人に変に警戒する必要もないこれが
俺にとってはちょうど良かった
駐車場に着くと、当然のように先に助手席のドアを開けてくれる
さらりとしたエスコート振りは、櫻井さんにも負けない感じ
相葉さんはそこに、屈託ない笑顔が付くから櫻井さんと雰囲気は全然違うけど
俺が乗ったのを見計らってドアを閉めてから、運転席に回った相葉さんは
「夕焼け、見に行こ」
そう言って、エンジンを掛けた
