
Perfect Romance
第11章 飲み過ぎにはご用心
「二宮…お前も変わったよな」
「え?」
「やっぱり愛されてる自信…ってやつ?」
櫻井さんが、揶揄るような顔で笑った
「え、な…」
ブワッと俺の顔が赤くなる
「ぷはっ!…お前可愛い」
櫻井さん、面白がってる
…ってか、俺をからかってる
「…コーヒー入れてきます!」
この場を逃れたくて、席を立ったら
櫻井さんが自分のカップも差し出した
「よろしく」
ニカッと爽やかに笑ってるし
「…はい」
素直にそれを受け取って、そそくさとドリンクコーナーへ向かう
背中越しでも、櫻井さんが笑ってるのが伝わってきていた
くっそー!
いつか仕返ししてやるっ
心の中で叫びながら、俺は2人分のコーヒーを注ぐ
ここでふと、悪戯心が沸いた
いつもはスティック半分の砂糖を入れる櫻井さんのコーヒーに、2本入れてやる
せこいけど、細やかな仕返し
櫻井さん、どんな顔するかな?
ちょっとだけワクワクしながら、俺は席へと戻った
