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Perfect Romance

第2章 忘れられない



約束の、時間

俺は応接室でソワソワしていた


「…落ち着けよ」
大ちゃんが呆れ顔で、うろうろする俺を見ている

「だってさぁ…」
にのに会えるんだもん

また、あの顔が見れて
声が聞けるんだよ?

落ち着けるワケ、ないでしょ?!



それに
今日は絶対連絡先ゲットするって決めたんだ

「落ち着くの、無理」

「……分かった」
大ちゃん、諦めたらしい




コンコン、とドアをノックされた


「はい」
大ちゃんが立ち上がってドアを開ける

「櫻井さんが、お見えです」
同じフロアの女子社員が、待ち望んだ言葉を口にした

後ろに見えた、翔ちゃんと
……にの!


「あ、どうも!今日はご足労願いまして…」
「いえいえ、こちらこそ…」
女子社員の手前、型通りの挨拶を白々しく行う

俺とにのも、それぞれ横についてお辞儀をしていた


「あ、お茶はいらないから」
大ちゃんがさりげなく、他の社員の訪室を断る

「分かりました」
女子社員が出ていったのを見計らって


「…ぷはっ」
翔ちゃんと大ちゃんが吹き出した

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