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Perfect Romance

第12章 我が儘でもいいから


『平気。…それよりさ、すごいね』

「たまたまの奴だよ…」

『それも実力でしょ?頑張ってね』
かずの声が少し弾んでいるのは、純粋に喜んでるから

だけどかずの声聞いちゃったら、昼間のLINE思い出してしまって

「…かずに暫く会えないんだよ?」
ちょっと情けない声になったのは仕方ない


『たった1ヶ月でしょ!』
「寂しくないの?」
『別に』

「会えないんだよ?電話も分からないんだよ?
…それでも平気なの?」
『…仕方ないじゃん、仕事なんだから』

やたらあっさりと答えるかずに、少しイライラしてきてしまう

「そうだよね…仕方ないもんね」
『…相葉さん?』

俺の声が低くなった事で、かずの動揺する姿が頭に浮かんだ

「電話も出来ないし、全く会う時間もなさそうだけど…仕方ないんだもんね」

『何か怒ってない?』

「別に」

『ただ、かずは仕方なきゃ、会えなくても声聞かなくても平気なんだって思っただけ』

「何それ」

かずの声色が、…変わった

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