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Perfect Romance

第12章 我が儘でもいいから


「ごめん…だって邪魔したくなかったから」
かずが小さく呟く

「相葉さん、俺の事をすぐ優先させるから

…連絡しない方が良いと思ってた」

「かず…」

「あのまま喧嘩にしとけば、諦めて仕事に集中すると思ったの

…でもね、本当は俺だって相葉さんに会いたかったし、声も聞きたかった」

かずの声が少し震えている
俺だって、止まったはずの涙がまた出そうになってる

「忙しいの分かってるから、我が儘は言えないし

…大きな仕事だから頑張って欲しかった」

ー…だから、わざと電話もメールも無視して
自分なりに我慢してたんだ


「…まさか、ここに来るなんて思わなかった」
かずの顔が少し歪んだと思ったら、泣き笑いになった

たった2週間離れただけでこんなに寂しくなるなんて、自分でもびっくりだよ

俺はたまらずにかずを抱き締めた

「俺はね、かずがいるから頑張れるんだよ」

「え…」

「かずが、俺の原動力なの」

…本気で言ったんだけどな

かず、吹き出しちゃった

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