
Perfect Romance
第2章 忘れられない
ちょっと渋々ではあったけど、にのの連絡先をゲットできた
「…目的達成?」
翔ちゃんが楽しそうに笑うから、俺は思い切り頷いてみせた
「こら、待て」
大ちゃんの制止が入る
「なぁにー?」
もう俺の顔は弛みっぱなし
「…仕事、すんぞ」
「へ?」
今日ってお遊びじゃなかったの?
「アホ、昨日纏めた資料、藤島のやつだ」
大ちゃんが盛大に溜め息を吐いた
正直、自分の目的はにのの連絡先ゲットのみ
…大ちゃんには申し訳ないけど、本当に資料は頭に入ってなくて
あれだけ手伝って貰ったくせに、全然覚えてなかった
そのおかげと言うか何と言うか
翔ちゃんの横で、緊張しながらも仕事に取り組むにのをじっくりと観察する事が出来たのは
…大ちゃんが俺を見切ってくれたから
って、…いや、全然良くない
にのに "仕事ができない奴 " と思われる!
「大ちゃん、ごめん!後引き継ぐから」
「お、そっか」
そんな下心を知らない大ちゃんは、"やる気になったか "と、嬉しそうに資料を俺に渡した
