
Perfect Romance
第12章 我が儘でもいいから
残りの2週間、毎日出勤前には
『頑張ってね』
とかずからLINEが入るようになった
『かずもね!』
たった一言のやり取りだけど
それだけで頑張ろうって思える
かずと繋がってる安心感
ほんの少し、素直になればいいだけなのに
『会いたい』って思うのは我が儘なんかじゃないのに
それが出来なくなるのが『大人』なんだったら
俺は身体だけの大人でいい
かずも、もっと自分の気持ちをぶつけて欲しい
何かが引っ掛かってるのは聞いてるけど、俺は何を言われても引かないよ?
だってそれだけ、かずを愛してるんだから
「……お疲れさま!」
部長が満面の笑みで、会議室から出てきた俺達を出迎えた
二人で必死に纏めた資料と、何度も練習を重ねて挑んだプレゼン
普段あまり喋らない大ちゃんが
代表として前に立ち、プロジェクトについての説明をこなした
初めて見る、真剣な大ちゃんの姿は
まるで別人のように堂々としていた
