
Perfect Romance
第14章 今日だけはライバル
取り残されて唖然としているそいつを尻目に
俺は相葉さんについて行った
そして、周りの事もちゃんと考えて
櫻井さんに何か合図をすると
そのまま俺を体育館からロビーに引っ張って行った
人がいないのを確認して
脇の狭い通路に俺を押し込めると
「かず、大丈夫だった?!」
強い力で、俺を抱き締めた
…ああ、この腕は相葉さんだ
さっきまでの嫌悪感が薄れていく気がする
「気持ち悪かった…」
俺も相葉さんの背中にしがみつく
「変な事されてない?!」
「とりあえずは…」
撫で回されたけど
わざと息、吹き掛けてきたけど
「あのホモ野郎、かずを狙ってたって翔ちゃんが教えてくれたの」
「へ?」
「だから組ませたくなかったんだけど、翔ちゃんより先輩だから断れなかったって、凄く心配してた」
櫻井さん、相葉さん達にも伝えてたんだ
だからすぐに、相葉さんが来てくれたんだ
…こればかりは、櫻井さんが悪いんじゃない
単なる不運
そう思うしかないじゃん
